いろいろな結婚式
キリスト教の結婚式

~ いろいろな結婚式のあげ方 ~

キリスト教では、神の選びたもうた二人の結びつきをたいそう重く見ます。そのため新郎新婦のどちらかが信者でなければ、特別のほかは教会では結婚式をあげることができないことになっています。また多くは、結婚式に先だって婚約式を行ないますが、これは週報などによって公表さ九ます。ちょうど、日本の結納にあたるものといってよいでしょう。キリスト教の結婚式は、どのようにしてあげられるか。国際基督教大学のチャペルで挙式された荒瀬正彦さんと、登倉典子さんの写真によってご説明しましょう。(教会により、司式の牧師の考えによって、式のやり方は幾分違うこともあります。)

結婚式次第のプリント:

荒瀬さんは、次のような式次第のプリントを作りました。表には表題をつけ、見開きの左ぺージに、その式の順序を次のように、そして、右ぺージには、ヨハネの黙示録二十一章一~七節を印刷しました。式次第は、牧師や証人との打合せの結果定めることですが、引用の聖句や賛美歌は、好きなもので、自分たちの結婚式にぴたりどあてはまるものを選んでよろしいので、コリント前書十三章の愛の章や詩篇などから選ぶ方も多いようです。


式場は:

式場となる会堂は、結婚式にふさわしく清楚な花で美しく飾られます。主として白い花で、中央の通路には、式の始まる前に、バージンロードといわれるまっ白い布が敷かれます。(これは決して参会者が踏んではならないものです)参列者は、聖壇に向かって、右が新郎側の親族、来賓の席、左側が新婦側の親族、来賓の席、その前列に、それぞれの両親が着席します。

式次第:

前奏 新婦入場

前奏によって新婦が入場しますが、この始まる前に、新郎は介添え人(ベストマンという)とともに、右の入口から入って花嫁の来るのを待ちます。
前奏の静かな曲が流れると全員起立、介添え人(ブライドメイド)二人、それから二層くらい離れて父親と腕を組んだ新婦が、バージンロードを一歩一歩ふみしめながら聖壇へと進みます。
一瞬何か清浄な平安な気に満ちた会堂となります。この奏楽は、ワグナー作曲、歌劇「ローエングリン」の中の合唱「花嫁来る」。
聖壇の前に進んだとき、父親は腕をとき、新婦は待っていた新郎といっしょに、司式の牧師の正面に進み、新婦の父は自席へ、介添え人はそれぞれ新郎、新婦の斜めうしろに並びます。

賛美歌 四二九番

一同賛美歌合唱。これは、歌詞がプログラムに印刷してありますし、また会堂の入口で賛美歌の本も渡されますから、みんなで歌いましょう。

聖書

ヨハネの第一の手紙 四章七~二一
このとき、二人は牧師の近くに進みます。(写真②)

祈祷

牧師によって、聖書が読まれ、次に二人に「きょうから始まる新しい生活がみ心にかない、二人の上に主の限りない恵みをもたらすように・・・」との祈祷。

式辞
「私たちは今ここに集まり、神と会衆との前で、この兄弟と姉妹との結婚式をあけようとしています。もともと結婚は、人類が創造された当初から神によって定められたものでありまして(中略)・・・うやうやしく慎しみ、神を恐れかしこみつつなすべきであります」。聖句を引用してこれからの生活に対するいましめのことばが述べられます。

聖書

「夫に対する教え」「妻に対する教え」夫婦に関する聖書の教えが読みあげられます。有名な夫と妻に対する教えです。
「夫に対する教え: 夫たる者よ。キリストが教会を愛して、そのためにご自身をささげられたように、妻を愛しなさい。キリストがそうなさったのは、水で洗うことにより、ことばによって教会をきよめて聖なるものとするためであり、また、しみもしわも、そのたぐいのものがいっさいなく、清くて傷のない栄光の姿の教会をご自分に迎えるためである。それと同じく、夫も自分の妻を、自分のからだのように愛さねばならない。自分の妻を愛する者は、自分自身を愛するのである・・・」
「妻に対する教え・・妻たる者よ、主に仕えるように自分の夫に仕えなさい。キリストが教会のかしらであって、自らはからだなる教会の救主であられるように、夫は妻のかしらである・・・」

誓約 指輪交換

牧師「荒瀬正彦、あなたは、この姉妹と結婚し、神の定めに従って夫婦となろうとしています。あなたは、その健やかなときも、病むときも、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、そのいのちのかぎり、堅く節操を守ることを約束しますか」
新郎「約束します」
牧師「登倉典子、あなたは、この兄弟と結婚し、神の定めに従って夫婦となろうとしています・・・そのいのちのかぎり、堅く節操を守ることを約束しますか」
新婦「約束します」

しわぶき一つしない広い会堂に、牧師の声がおごそかに、またやわらかく胸にしみ入るようにひびきます。
ここで指輪が牧師から渡され、新郎から新婦に、新婦から新郎にと贈られます。この誓約のとき、牧師によっては、はっきり、自分の名前をいわせますし、またこの誓約を復諦させます。
そのため、結婚前に、二人にこの誓約文を暗唱させるので、いっそうこの誓いが感銘が深く、後々まで印象が強いという方もあります。

祈祷

牧師は、二人の手を組ませた上に自分の手をおき、「天地の造り主なる神、私たち、いま、この兄弟と姉妹とが主のみ前で夫婦となる約束をしたことを感謝いたします。どうか、ことばをもって約束したことを誠実ならしめ、み教えに従って、主の豊かな恵みに答える者とならせてください。ここに形づくられる薪しい家庭を祝福し、教会の聖なる交わりに連なり、互いに愛し互いに仕えつつ、与えられた使命を全うすることを得させてください。
私たちの主イエス・キリストのみ名にようてお願いいたします。アーメン」司式の牧師は、新郎、新婦の握手をとかせて正面に向かせ、次のような宣言をします。

宣言

「荒瀬正彦と登倉典子とは、神と会衆との前で夫婦となる約束をいたしました。ゆえに私は、父と子と聖霊とのみ名において、この兄弟と姉妹とが夫婦であることを宣言いたします。神が合わせられたものを、人は離してはならない。アーメン」
神の合わせられたものを、人は離してはならない。このことばは、会衆にも深い感動を与えます。

賛美歌 三五二番
祝祷
後奏 新郎新婦退場

祝祷が終わると、軽快な結婚行進曲が奏せられます。
新郎、新婦は互いに向かい合い、新婦からそっと腕を出して、互いに腕を組み合い、軽やかなメロディーに合わせて、先には父親と歩んだバージンロードを、会衆一同祝福の見送りを受けて、新郎とともに足音も軽やかに退場いたします。


●ご注意までに:

受付係に: 会堂が広い場合、新郎側、新婦側と席を分けてあっても、どちらかが少ない場合は適当に着席いただいてバランスのよいようにすること。

参列者に: 花嫁のはじめて通る中央の白い布を、心なしにくつやぞうりで踏んでいる方をよく見受けます。決してその上を歩まぬように、注意して通ること。よごしたら、きれいにぬぐうくらいの心づかいがほしいものです。

花嫁: 花嫁は式の問じゅう会衆にうしろ姿が見られています。うしろ姿がポイントとなりますから式前にあまり動いたりして、うしろ姿が乱れないように、よく気をつけてください。また新婦が式場に入る前、周囲の者が気をつけて、うしろ姿を整えてあげることがたいせつです。

花束は: 花束はいつも右手に持つ、と覚えておくとよいでしょう。ですから、おとうさまと腕を組むときも、新郎との場合も、左手で組むことになります。指輪の交換のときには、ブライドメイドに持ってもらいます。ブライドメイド:おそろいの服のこともあり、変わったドレスのこともありますが、花嫁が白ですから、多くは薄い色、花嫁の親しい友か親戚の未婚の娘さんがなります。

証人: 荒瀬さんの場合は、親しい教授と友人二人(新郎の介添えについた方、ベストマン)、典子さんの友人二人(ブライドメイドとなった方)の四人と、いつの場合でも会衆一同ですが、お仲人夫妻や恩師のなる場合も多いようです。

式がすんだら: 新郎の父親があいさつし、披露の席に案内します。